このレビューはネタバレを含みます
新海誠監督作品を見ると、
「本当に新海誠さんは優しい人やなぁ」と思います。
「君の名は。」以降の物語は、
誰かの「思い」を否定せず、
その「思い」をちゃんと受け止めてくれます。
そして、必ず「前を向いて、生きて欲しい」という物語に帰結します。
今作は、震災をファンタジーとして、なんとか描けるギリギリのラインで描きます。
だからこそ、「前を向いて、生きて欲しい」と言う思いが伝わって、感動しました。
きっと受け止めるのが難しい人もいらっしゃるかと思います。
ただ、新海誠監督が誰かの「思い」を否定していないのだから、
この作品の全てを否定しないで欲しいなと勝手に思ってしまいました。
思いが先行しすぎて、「?」なシーンもありますが、映像も演技も一級品です。
特に、深津さん演じる岩戸環さんと原さん演じる岩戸鈴芽さんの自転車のシーンは、久々に感動しすぎて、呆気にとられました。
心の整理が出来た方は、ぜひ新海誠監督からのエールを受け取って欲しいです。