め

すずめの戸締まりのめのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

震災を新海ワールドで描いた作品
そっかぁ、そっかぁ、となりながら見ました
あれからもう12年も経ったのかぁ

最初、すずめが地震が起こらないように駆け回る姿や、「死ぬのが怖くない!」「私が代わりに要石になる」と言っていることにとっても違和感があった
要石を抜いてしまった責任があるとはいえ、なんでこの子がここまでやる必要あるの?と思いながら見てたけど
すずめが実家に戻った時に「なるほど」と思った

「死にたい」わけではないけど「死んでもいい」と思ってる若者って少なくないと思う
そんなすずめが「生きていたい」と思ってくれた事、
すずめや草太が生きてこの物語が終わってくれたことになんだか私も救われた

ダイジンを見た草太が「神様は人間に興味ない」って言ったシーンもグッときた
コロナが始まって私たちの時間は止まったままなのに、地球の時間は止まってなくて、それこそ震災経験のある方々からしたらあの日から時間が止まってる人なんて大勢いるのに、春が来て夏が来て秋が来てもうすぐ冬がくる。
それが受け入れられない時があるんだけど、それが生きていくということなんだなぁと思いました


すずめの「うちの子になる?」とたまきさんの「うちの子になりな」が重なって、たまきさんが「覚えてない!」と言った時、ダイジンのカットがあったのはそういうことだよね
その言葉を信じて、すずめと一緒にいたかっただけのダイジンが「すずめの子になれなかった」みたいなこと言った時さすがにつらかった
本当はすずめと一緒にいたかったのに、すずめが現代で好きな人と生きれる未来を作ってくれたダイジンの純粋な優しさが切なかったな

たまきさんとの喧嘩のシーン、自分にも思春期の頃こういうことがあったなって覚えがあって切なかったけど、2人乗りのシーンで「それだけじゃないの」と言ってくれた所が1番泣けたな、私は。

大変でしんどくてやめたいって思ってたのに「やめなかった」っていう事実が全てで、人間だもん思ってることはたくさんあるよね
でもそれだけじゃないって事が胸にすっと入ってきて、私もそれだけじゃないし、相手もそう思ってくれてたらいいなと思った

私はあの日、特に被害もなく震災経験がないので震災のことは忘れたわけじゃないけどいつの間に思い出になってきてしまっていて、今回の映画でドキッとしたな
私みたいな人ってたくさんいると思うから今、このタイミングで、この映画が公開されて良かったと思う

予告では災害シリーズの中で1番ファンタジー要素強そうだったけど、1番災害を感じる映画でした
私は観れて良かったと、心から思う。

あと草太が年下とわかってるすずめのことをさん呼びしてるのもすきだったな〜
芹沢みたいな友達が人生の中でできたらいいな

他にもルミさんやちかちゃん一家や登場したキャラクターが、この先ずっと幸せでいてほしい
め