このレビューはネタバレを含みます
新海誠ようやった、と称賛を贈りたい！
下手に扱うと大炎上する震災という、タブー視すらされてきたテーマに真っ向から挑んだ気概よ。天気の子では比喩的にボカしてたけど、今回は一切のごまかしなく東日本大震災のその後を描いてた。
考えれば考えるほど、今、新海誠にしかできないし、新海誠にしか許されない作品という感じだった。内容は超盛りだくさんだけど、それを最後まで描ききって、さまざまな立場の人に救いを与えてたと思う。
・震災で「失くした」人たち(すずめ)への救い
・「失くした」人たちを支えてきた人たち(たまきさん)への救い
・日本中の一体感
・ロードムービー
・セカイ系の残り香
・変態
・イケメンとJK
・ファンタジー
・懐メロブーム
よくもまあここまで詰め込んだなと。で、多分最初から途中で「本筋で説明し切るの不可能だな」って気づいたんだと思う。ミミズの設定とか、要石の設定とか、気になるところはいくつかある。
そこで尺を3時間にせず、余計な説明はバッサリ切り落としたところも、新海誠ってバランス感覚すげえよなあって思った。興行収入は君の名はに及ばん(と言うかあれは一種のバグ)と思うけど、稼いだお金をきっちり還元してくれた気がして俺は嬉しかったよ、誠…
