スローモーション男

すずめの戸締まりのスローモーション男のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.9
 新海誠監督作品。

 宮崎に住んでいる女子高生すずめは大学生草太と出会う。そして廃墟で謎の扉を見つけるが、そこから日本を揺るがす大騒動へと発展していく。

はっきり言います。とても嫌いな映画でした…。

⚠️批判的なレビューをします⚠️

 まず、オープニングのテンポが音速の如くぶっとばしてて、テンポ速すぎて置いてきぼりにされてしまった…。もうここで、すずめの性格とか暮らしとか日常が描かれてなさすぎて画面が死んでました。そのせいでロードムービーになってからもワクワクせず…。
ミミズのインパクトで凄いもの見せようとするのは良いが、唐突すぎて戸惑います。始まってすぐこういうことする映画は基本的に物語が進むにつれ飽きてしまう…。
というか良かった点と悪かった点が交互にやってきて不思議な体験でした。

良かった点☺️
・草太が椅子になっちゃったこと!(本当に良かったこれ!!!だってイケメン男子が椅子になるんだよ!!!)
・ダイジンとサダイジン
・すずめと草太の恋愛劇
・旅の途中の人々との交流
・環との関わり
・懐メロが流れるとこ
・オープンカー
・新海誠の成長

悪かった点😰
・RPGゲームみたいに、各地行ってミミズ倒して、また別の場所でミミズ倒して繰り返してるストーリー展開
・テンポ速すぎ
・泣いたり叫んだり臭い演出
・「ルージュの伝言」
・宮崎駿のオマージュと名ばかりのパクり
・どうでもいいシーンに時間かけて、大切なシーンはすぐ終わる
・カット割り速すぎ
などなど。
基本的にちょっと直せば傑作になった気もします…。

そして一番よく分からないのは災害と人間とはについて。
愛媛県、兵庫県、東京、宮城県とかつて大震災があった場所へミミズが出現。
その扉を閉めていくのですが、まったくしっくり来ませんし3.11以降、震災がテーマになる映画は多々ありますし。ですが、もうくどいです。嫌な震災の記憶を忘れないようにするというこの映画のアピールはとても好きにはなれませんし、戸を閉めて過去のトラウマから脱するのはちょっと違うなと感じました。

ロードムービーとしては各地方の人々との交流が描かれほっこりしますが、あまりにも善人しか出てこなくて、旅がすんなり描かれて、困難が全然描かれない。よりワクワク感を失いました。


この映画が好きな方はごめんなさい🙇
ひとつ嫌いな要素があるとすべて嫌いになってしまうので…。
でも新海誠のいままでの記録から見ると『天気の子』のラストから無責任さを感じたのか多くを救うことに徹していましたね!

それでも好きじゃないです…。『君の名は』も苦手です…。
そして『天気の子』は大傑作です!あれは日常や人間が徐々におかしくなるのを丁寧に時間をかけて描いていたので入り込めたし感動したのです!!!
なんで『すずめの戸締まり』は出来なかったの!序盤をもっと丁寧にやってよ!
期待してた作品なので残念で悔しいです…。