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すずめの戸締まりのこーのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

感想
プロローグからストーリーが始まる。新海誠作品らしい綺麗な作画が印象的だった。最初のシーンは映画の最後にフラグ回収される綺麗な構成だった。テーマは震災。地震の描写が多くて重い内容だった。ソウタとスズメが戸締師として九州から岩手までダイジンを追いかけ地震を阻止する。地震を阻止する件は少し多くてくどいかなと思った。後半に行くにつれスズメやおばのタマキの心情が明らかになり、震災と向き合うスズメの心情が描かれている。ソウタについては不明。中盤のミミズの同じ件以外はテンポが良く面白かった。ソウタの声優に違和感を感じてあまりソウタが好きになれなかった。芹沢はいい奴で好き。特にタマキに合わせて選曲してたとことか

考察、印象的なシーン
1.地震のシーン、緊急地震速報はとてもリアルに描写されていた。あえてリアルにすることで震災の記憶を風化させないようにしようという意図を感じた。
2.ダイジンの存在。痩せたダイジンと飼おうとしたスズメの関係は、幼少期のスズメを引き取ったタマキの関係性の対比。ワガママなダイジンに終始イライラしたが、同じ感情をタマキは抱えていたんだろうと考えた。婚期を逃してしまったことからタマキの負担は相当だったのだろう。
3.タマキとスズメのケンカのシーン。同情からスズメを引き取っていたがお互い気を遣っていたことが判明。素敵なお弁当も気遣いの形容。
4.セリザワとスズメの価値観。東京出身のセリザワは沿岸部の開けた風景に美しさを感じていた。スズメはそんなことないと批判していたのが印象的。スズメは津波で破壊された風景を知っているからそう言ったのだろう。開けた土地も都会の人からしたら自然豊かに感じるし、被災者からしたら震災の爪痕を感じる風景だというメッセージを感じた。
5.スズメの死生観。ソウタのお爺さんと話すシーン。生死は運だと言うスズメ。運悪く母を失ったスズメの価値観を露わにするセリフ。
6.過去のスズメと現在のスズメ。扉の向こう側の世界?で2人が会う。その世界では時間という概念が存在しない死後の世界。津波で流されたであろうイスが未来のスズメの手によって幼少期のスズメに渡される。
7.ラストシーン。スズメは看護師を目指す学生に。ソウタと再開。空にトンビが飛んでいる。多分ちゅんちゅん鳴く小さなスズメから成長して立派なトンビに成長したことの暗喩だろう。過去に向き合い成長していくスズメの未来の明るさを感じ映画終了。ソウタはどうなるかわからない。ダイジンが祖先だとするといずれは要石に戻る?可能性も
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