こー

セブンのこーのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

聖書の7つの大罪に則ったミステリー。連続殺人の捜査を担当するミルズ、ベテラン警官のサマセットのタッグが犯人を追うストーリー。サマセットは定年?退職予定だったが、本案件を受けることになる。一方ミルズは経験が少なく熱心な青年といった雰囲気。冷静なサマセットと熱血なミルズの対照的なコンビ。絶対にミルズがやらかす雰囲気は感じた。

サマセットは退職したいと署長に話していて、ミルズに事件を一任しようと話していた割に図書館に行き事件関連の書籍を調べてミルズに共有したり仕事に前向きに当たっていた。時々、街中で発生していたボヤ騒ぎをチラ見していた描写からも、実は退職したいのではなく仕事を辞める言い訳が欲しかったのかもしれない。ミルズにもその面は見抜かれ指摘されてしまうシーンがあった。

ミルズは新婚さんでトレイシーという奥さんと新居で暮らしている。実はトレイシーは妊娠していて、まだミルズに打ち掛けられていないことをサマセットに打ち明ける。こんなクソな世の中に子供を産むのは賛成できないけど、もし出産するなら目一杯甘やかしてやれというサマセットの助言は非常に印象的だった。彼は昔同じ状態に立たされていて、堕胎を奥さんに勧めていたのだ。このシーンからもサマセットの冷静な性格がよくわかる。

殺人は暴食、強欲、怠惰、肉欲、傲慢の順で実行される。犯人は罪を償わせる猟奇殺人犯である。ストーリー後半には、なんと犯人が自首し、残りの2つの犯行について教えてやると強気に出てくる。

最後のシーン、閑散とした平原でそろそろだと犯人に告げられる。7時、晩に乗った配達員が荷物をミルズ宛に届けてくる。中身を確認するサマセット。中身はミルズの奥さんであるトレイシーの首だった…。激怒したミルズは葛藤の末、犯人を射殺。見事犯人の思惑通り憤怒の罪人になってしまいシナリオが完成。犯人はミルズの暮らしに嫉妬をしてしまったらしい。ミルズは逮捕、犯人を乗せていた後部座席に乗って連れられたラストシーンは印象的なシーンだった。

全体的にワクワクするテンポのいい映画であった。鬱エンドだったけど個人的には好きな終わり方だし見終わった後の満足感、考察が楽しい映画だと思った。
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