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すずめの戸締まりのskiのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.5
テーマ設定は悪くないと思うのです。
地震という非常にセンシティブな題材から、人の心の再生を描いた作品。
たぶん、言いたいことは「誰かが誰かを想う心でこの世界はつくられているんだ」ってことなのかな〜と思いました。

でもいかんせん、なんか、チープ。
何だろう?前半30分ぐらいから全然入りこめない。
まあメッセージがありきたりと言えばありきたりだけども、それが原因?とモヤモヤ。
色んな方のレビューや考察を読み「なるほど...そんな見方もあるのか...私の視野が狭窄なだけか」とも考えたのですが、やはり1つだけどうしても納得いかない。

なんで、恋愛の筋描きを軸に置いたんでしょう?
いや、それが新海誠らしさであり大衆に支持されているのかもしれませんが。
それにしても、田舎の女子高生が通学途中の坂道で知らないイケメンに声かけられてソイツが物語のヒーローでしたって、パンくわえて走ってたら曲がり角で知らない学生とぶつかってソイツが実はクラスメイトでしたっていう昭和の少女漫画とさして変わらなく...ないですか?
そしてラストシーンも...ネタバレになるので言いませんが、もうとっくに冷めてるし、冷めてまう。
とにかくこの恋愛の筋描きがむず痒すぎて、テーマに対してあまりにも軽すぎて、めちゃくちゃ浮いているように感じてしまうのです。
それが勿体無かったです。

でもこの映画を観て考察を読み重ねて、これまでも自分がなぜ新海誠作品がピンとこなかったか、分かって良かった。
断じてアンチではありません。こういう人もいる、ということで。
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