葛城騰成

夏へのトンネル、さよならの出口の葛城騰成のレビュー・感想・評価

5.0
2005年頃を題材にした青春恋愛ストーリー。田舎を舞台に、平成の懐かしさを醸し出しながら、二人の男女が失くしたものを取り戻そうと奮闘する物語が描かれている。
トンネルの奥へと歩いていくと、なんでも欲しいものが手に入ると言われる浦島トンネル。しかし、トンネルから返ってくると、ものすごい時間が経過してしまうという設定が秀逸でした。
亡くしてしまった大切な妹を、世界で売れるような漫画を作る才能を、二人はそれぞれ欲しいものの為に、トンネルへ向かっていく。
しかし、女の子に黙ってトンネルの奥地へと男の子は向かってしまう。彼女はこのまま普通の生活を送ってほしいと願ったからだ。
本当に欲しいものは、欲しかったものは、なんだったのか? 切なくも美しい恋愛模様が魅力的な作品です。
葛城騰成

葛城騰成