サンタムール

生きる LIVINGのサンタムールのネタバレレビュー・内容・結末

生きる LIVING(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

日曜日のゲロ混みなT・ジョイ博多にて。
娘と鑑賞して参りました。
娘的には名探偵コナン君の新作の方がいい~。っと、言ってましたが…。

【生きる LIVING】
ノーベル賞作家カズオ・イシグロが脚本を手掛けた、黒澤明監督の【生きる】のリメイクです。私は元の作品を観ておりませんでしたので、比較とかはできないんだけども。
めちゃくちゃ良いヒューマンドラマでした✨
普通に泣くよ😭

舞台は第2次世界大戦後のロンドン。
市役所勤めの公務員ウィリアムズは、市民課の課長なんであるが、部下達からはちょっと近寄りがたい神経質でお堅い上司。

なんと、この時代のイギリスの市役所も日本のお役所仕事的な感じなのねん。
市民からの陳情とか、めんどくさい案件をたらい回しにしとる😂
そんな空虚な毎日を重ねていたウィリアムズが、癌で余命半年だなんて言われちゃったもんだからね。。

部下のキラキラした若者や、同居する息子夫婦との冷たい関係アレコレ。
ウィリアムズは愛する妻を失ってから、死んだも同然な毎日だったんだな。とわかるのがまた辛い。
部下のマーガレットからは“ゾンビ”っていうあだ名をつけられとるし。。

とりあえず余命宣告を受けてから、預金を引き出して、酒に溺れてみたり、歌を歌ってみたり、ストリップに行ってみたりするんだけどもそれも空虚で。。

アレコレあって、市民からの案件で小さな公園を作るのにとりかかり~。
あの、部下を引き連れて“地下鉄で近くまで行って、そこから歩くぞ”っと、Let's GO❗なシーンはお気に入りです✨
そんなこんなで、やっと、生きるって事に向かい合ったウィリアムズなのに😭


静かな驚きと感動のシーンで娘が、結構デカイ声で『えっ!おじいちゃん❗死んだと❔』だとよ😖泣くのはいいけど、声にするのはやめなはれ。。

何はともあれ、優しい着地点で良かったです。

死は誰にでもおとずれるもんだけど、やっぱり余命宣告とかあるのって、良いよね。
こうしてウィリアムズは生きる意味を見いだす事が出来たんだし。
ちゃんと、生ききることが出来ました。
部下に手紙も残せるんだし。
心筋梗塞など、突然死だったらこうはいかないよ。

余命いくばくか、とかじゃなくても、空虚なゾンビみたいな毎日じゃだめよ。ってことよね。


“ナナカマドの木”がまた、泣かせるんよねぇ。。

劇場を出るときに娘が、『お母さん、アタシやっぱりコナン君よりもこっちが良かった。今度からはコナン君とドラえもんとクレヨンしんちゃんはパパと観に行くけん、またこんな感動するやつを観に行こうね。』だとよ。
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