とも

生きる LIVINGのとものレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.9
黒澤明監督の「生きる」をハリウッドでリメイク。脚本はカズオ•イシグロ。

堅物の公務員ががんで余命宣告をされ、これまでの人生を見つめ直していく。

この人が残された時間にやった事は、大それた事ではなく小さな事。でもやる気になってからはあっという間に時は過ぎてしまう。

この映画を観て、改めて現実で自身に目を向けて考えてみた。病気とかにかかっていなくても、毎日仕事をしていたら同じ事の繰り返しにどうしてもなってしまう事もあり、毎日のように惰性で過ごす時もある。
「今日と言う日は残りの人生の最初の一日」と言う有名な言葉を思い出した。
誰かの役に立つこと、地域や社会に貢献すること。そのために自分ができる事は何なのか。

ビル•ナイってこんなにひょろひょろだったっけって感じだけど、余命宣告された人をよく体現していた。同僚だった女の子につけられた「ゾンビ」ってあだ名は不謹慎にも笑ってしまった。

シンプルで静かな映画であり、また今日から頑張ろうと思える余韻が残る作品。黒澤明監督の作品も機会があれば観たくなりました。
とも

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