認知症の母と自閉症の兄を支える自分に自信のない弟の生活のリアル。
あまり人ごとには見えない日本の現実を描いた作品で、どこの家庭にも起こりうる現実感が生々しい。よくあるテーマであるし、構成も展開もどこかで見たようなものだった。
役者も上手いとは言えないけれど、この作品に限って言えばその表情とか感情とかが何かに引っかかってうまく出せていない感がはまっていたのであまり違和感はなかった。
自主制作感の強い映画でテーマもありきたりで、特にこれといって特徴があるわけでもない作品だったが、どこか他人事で自分を人生を歩んでいる感じのするこの家族の困難から逃げ続ける姿勢はよりリアルさをもたらしていた。