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魂のまなざしのrexsolusのネタバレレビュー・内容・結末

魂のまなざし(2020年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ともかく映像が綺麗。緻密に構成された美しく無駄のないワンカットワンカットを眺め、ハエのかすかな羽音にに耳をそばだててるだけでも心地よい。物語としては高齢の女流画家と19歳年下の男性の微妙な関係と一方的な?失恋を描いているので、一種の大人のラブストリーなんだろうけど、見ていてややイタイ。今回あらためてフィンランドの国民的画家というヘレン・シャルフベックの作品をざっと見直してみたが、セザンヌ風、マネ風、マリー・ローランサン風と、同時代の最先端の作風を取り入れて使いこなしおり、画家としての実力は相当なものだと思うが、それほど独創性はないのかも。しかし、20世紀初頭の北欧にも、古い慣習に抗い新時代を切り開く一端を担った女性画家がいたのだということは覚えておくべきだろう。
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