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エンパイア・オブ・ライトのmarucoのレビュー・感想・評価

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
4.1
私marucoも壊れるときがある

英国の海辺に佇む映画館、
エンパイア劇場で働くヒラリーが
とても哀しい。
名女優オリヴィア・コールマンが、
ヒラリーに扮する。
心に闇を抱えるヒラリーは主治医
(私なら絶対に信頼しない医師)が
出すリチウム剤を常用している。
(感情の高まりや行動を抑える薬)

この彼女の前に突如、
黒人青年スティーヴンが現れる。
まだ青味が残るその顔立ちは、
笑うとどこかあどけない。
そして見事に引き締まった躯体…、
永永と続く苦悩を隠し持つこの青年を
新鋭マイケルフォードが扮する。
スティーヴンはヒラリーと同じ映画館でチケット販売の仕事を得る。
大先輩となるヒラリーから接客の心得、
そして人生の機微を学んでゆく。
特筆すべきは、
もはやヒラリー自身が彼スティーヴンの優しさ純粋さに触れ心を寄せ彼のことを本当に愛してゆきます。
かつてリチウム薬の頻用で肥満の一途を辿るヒラリーも彼の存在に依り薬剤を断ち美しく生きよう…、そんな再生への想いを希望を持つようになります。

映画館の職場の仲間達がとても良い。

そしてこのヒラリーがまさか、
セックスをしていたとは…、
そういうことには最も無縁の女性やと思ってた。否、
無理矢理やらされていたとは言え
夢にも思わなかった。衝撃を受けた。
ほんまに可哀想やった。

このヒラリーに扮した、
オリヴィア・コールマンは、
絶望と希望そして、そのはざまを、
繊細に見事に演じ切った。
お顔口元は私の大好きな、
ロバ🐴に似てる気もした。
この人の瞳は素晴らしい…、👏👏👏 

そして、
心から愛する人とセックスしたあとの
ヒラリーのお顔はキラキラ光って
美しかった💞

「英国王のスピーチ」の、
コリン・ファースが異彩を放つ、

潔くて巧くて、
やはり彼は名優に違いない…
人としても素晴らしい。

天晴でした💐

マタアワセテクダサイ🤝
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