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ノートルダム 炎の大聖堂の一人旅のレビュー・感想・評価

ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)
4.0
ジャン=ジャック・アノー監督作。

『愛人 ラマン』(1992)、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997)のフランスの鬼才:ジャン=ジャック・アノーがノートルダム大聖堂の火災を題材に描く災害映画の力作です。

本作は、2019年4月15日から16日にかけて発生したフランス・パリのノートルダム大聖堂の火災の一部始終を描いた実録ディザスター映画です。火災警報に対する対応の誤りや初期消火の失念によって瞬く間に燃え広がった大聖堂の火災の経過と、建物の消火と貴重な聖遺物の搬出に尽力した消防隊の動向を事実に基づき再現しています。火災発生当時の実際の映像を多用しているのが特色で、炎に包まれた大聖堂の様子を二分割画面&複数角度でまざまざと映し出していますし、大聖堂を遠巻きに見つめるパリ市民の不安な様子も映し込まれています。

フランスのみならず世界各国に衝撃を与えたノートルダム大聖堂の火災の経過を、危険を覚悟に消火活動&文化財救出に従事する消防隊の勇姿を軸に、火災当時の実際の映像をふんだんに用いて克明に再現した実録災害映画で、死傷者が出なかった建造物火災が映画化されている点にノートルダム大聖堂に対するフランス国民の特別な愛着と歴史的価値を再認識する作品となっています。

蛇足)
いまいちピンと来ないのですが、フランス人にとってのノートルダム大聖堂は日本人にとっての清水寺のような感覚なのでしょうか…。
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