お砂糖

TAR/ターのお砂糖のネタバレレビュー・内容・結末

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ずーっと緊張して見てたから時間が長いのはそんなに気にならなかった。あとケイトブランシェットぢから。見させる映画だったけど、いやな映画だな〜と思った。好きだけど。

女性指揮者で同性愛者の設定だけど属性がどうという話ではなく権力に胡座を描くとこうなるんじゃという話と思いました。支配的な権力構造に対しての観客の意識、無意識にも訴えかけられてる気がする。男が主人公だったら見た第一印象が違うんじゃないかと思う。結論は同じだけど。

でも女性指揮者がこの映画見て不愉快みたいな記事みて、まあ私も女性指揮者だったらおもろくないだろうなと思う。男性社会で女性が仕事する際の弊害が書かれていないという指摘もわかる。その苦労がある一方で、現在までの男性社会的な色の強い組織でそれなりの立場にある中年以上の女性って、男性社会のダメな部分に迎合した人も多いのでは?と思う。ターは性格的な部分もでかいような気もするが。
実際ターもステレオタイプの「偉い男」がやりそうな立ち振る舞いをしている。ケイトブランシェットがやるとダメさが軽減されたように錯覚してしまったが。カリスマ性のある人が言うならそうなんじゃないかと無意識に思わされるというか。

ターの言動でわかりやすくアウト〜というより「えっ」みたいな細々とした違和感がうまいなと思った。転んだのを男に襲われたといったり、いじめっ子おどしたり(教育的対話や教師を挟んだりせず対等でない一対一で権力と立場で脅す)、抹茶頼んどいて出かけんのかいとか。

ターが手書きのアナログで作曲してるの、ターの年齢なら(何歳か知らんか)ある程度デジタルも取り入れたりしないのかな〜と思ったけどここも若手との差を表現したのかな。

長かったのであれってどうだったの?とか冒頭の対談とか最初から見返したくなった。
予告では衝撃のラスト!の煽りだったがモンハン知らなかったので全然ピンとこなかった。

苦悩しているケイトブランシェットは100分くらい見てえなと思った。
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