キャンセル・カルチャーに対する鑑賞者の考え方によって印象が変わるかな。
フェルトヴェングラーやカラヤンの時代は名声や権力、支配の立場にあると好きな事、美味しい事一杯あったんだろうが今やそういうのはクソ野郎で切って捨てられる。
難解であったが、解説や種明かしが無くても、交響曲で一番好きなマーラーの5番をこんな感じで指揮者を正面に劇場大迫力音響で聴けただけでも満足度高い。
エルガーのチェロ協奏曲は知らなかったけど今度ちゃんと聴いてみよう。カッコ良くセクシーであった。
ケイト・ブランシェットの演技が圧巻。男優に適任が居ないから主役を女にしたってエピソードは俄に信じ難く、権力構造そのものを描く仕掛けとして興味深い試み。
下心見え見えなのに直接的なレズ・ベッドシーンが無かったな。
何じゃこりゃと意表を突くラスト。ゲームは全く門外なのでね。
このラストから受ける感覚に観客のキャンセル・カルチャーへの考え方が現れる。
リディア・ターじゃなくても良いから久しぶりにマーラー5番の演奏会に行きたくなった。