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団地妻 隣りのあえぎのimaponのレビュー・感想・評価

団地妻 隣りのあえぎ(2001年製作の映画)
4.2
「空き部屋」
団地の二組の夫婦。
かつて競技ダンス・パートナーとして同じ夢を追いかけた夫婦(伊藤猛・中川真緒)も倦怠期。さらに亭主が腰痛持ちであちらの方も中途半端。妻が団地の空き部屋に入ると隣の部屋から喘ぎ声。これは奔放に浮気を続ける隣人の不倫妻(佐々木ユメカ)で、こちらの亭主(田尻裕司)は妻の浮気追跡で会社も欠勤で職を失っている。行き場のない中川真緒と田尻裕司が仲良くなってディスコなど(まだ身体は交わらせてない)
二人の合瀬を知った伊藤猛が直接田尻夫婦へ抗議に行くが佐々木ユメカは夫婦互いに自由に浮気すれば良いとの倫理観で調子が狂う。
もう二度と会うなと釘を刺したら田尻と真緒の関係が確実になり心の隙間を埋めた真緒はどんどんセックスに溺れ淫乱になっていく。
狭い団地の部屋から開放的な千葉、神奈川の海へ出るのがとてもいい。はしゃぐ真緒、心晴れやかな中に言い様のない狂気。

伊藤猛の方は家出娘とホテルに行ったり、佐々木ユメカに誘われたり、妻を追った車がガス欠になったりどこまでもオフビート。かつてのど派手な競技用ダンスコスチュームでもう一度踊ってみるか?腰が・・・

夫婦の愛って複雑怪奇。脚本の今岡信二の側面が非常に効いた傑作。
ハッピーエンドで良いんじゃないかな、そんなもん。
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