チエッティ

TAR/ターのチエッティのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.7
ちょうど少し前に友人たちとハラスメントについて話をしていて、今の時代の価値観だと昔の芸術家てほぼアウトだよね…ということを言っていたんだけど、今作はまさにそれを描いた映画だと思った。
だってターはショービズ界のグランドスラム「EGOT」を達成した世界に20人もいない内の1人で、彼女の指揮者としての能力は飛び抜けていたはず…であっても最終的に彼女は素行で評価される。

割と冒頭、ミソジニーだからバッハは聞かないというマイノリティな学生に、バッハを語るのに作った曲を度外視しそこのみを抜き出すのか?みたいはくだりがあったけどそれが今という時代なんだと彼女が身をもって教えてくれた気がした。

ロシア人チェリストのくだり、ターは彼女への下心で曲を決めてソリストにしたみたいな観方が多いようだけど、確かに外見とか気に入ってはいたけど例の動画を観てその音楽性に惚れて彼女を引き上げたいと思ったように私が受け取ったのはケイト様を敬愛してるからでしょうか…罪な方だわ。
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