"まず深い思考があった上で、そこに必要な音を見つけていく"
音楽次第でシーンが持つ意味合いは変わってしまうから、これはどういうシーンであるべきかを思考し決定付けていくエンニオ氏は、監督と同等の意思を持った創造主だった。
すごいと思ったのは、エンニオ氏がどんな映画でも(中にはつまらない脚本もあっただろうに)真摯に向き合い、最善の音を見つけようとしているように見えたこと。
お父さんが職業トランペッターで、音楽は家族を養うための食いぶちであったというルーツが、何か彼自身にアーティストではなく、職業音楽家としての矜持を植え付けたようにも感じた。
世界から尊敬される愛と情熱のマエストロ、知ることができて良かったです。