にゃん

家なき子のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

家なき子(1994年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

有名なフレーズ"同情するなら金をくれ!"は知っていたけれど元ネタを知らなかったので映画を鑑賞。セリフは言い回しなどが昭和っぽくクサかったが、安達祐実はちゃんと言いこなしていてやっぱり演技派なんだなぁと感心。

ストーリーは父親を探す光一とその妹分の少女と両親を亡くした孤児安達祐実が主軸。妹ちゃんは心臓に病を抱えながらも、サーカス団の名物・空中ブランコを光一と組んで披露していた。ある時症状が重くなり寝込んでしまう。医者を呼んでくれないサーカス団側に反発した安達祐実が、かつて自分の母親の病を治してくれた外科医(京本政樹)を相棒の犬を使って呼んでくる。その間ブランコが披露できない為、妹ちゃんの代わりに安達祐実が練習をし、本番では綺麗に成功させる。
同日、妹ちゃんの手術をサーカスのテント内で医者(京本政樹)が行い、応急処置は成功。すぐさま大病院へ搬送された。が、そこには光一の実の父親と口裏を合わせた医者が。父親は政治家であり、隠し子がいた事が世間に知られることを恐れ、事情を知る光一と妹と安達祐実の3人を殺害しようと計画。
手術に成功した妹ちゃんだったが、口裏を合わせた医者が少女を鎮静剤で眠らせている間に点滴のチューブからエア(空気)を大量に流し脳梗塞を意図的に起こし殺害。
妹ちゃんを失い落ち込んでいる光一に"気分を落ち着かせよう"と鎮静剤を打ち眠らせ拉致。
妹ちゃんの死の真実を京本政樹の触診で知った安達祐実は光一の父親の元へ走るが腹パンをくらい気絶、拉致。
拉致された先はいつものサーカスの舞台。
サーカスは火に包まれ焼け落ちる寸前だった。
(他の団員はうまく言って旅行に行かせていた)

光一の父親と安達祐実の対決。
愛を信じない父親に、安達祐実は真実を話す。
駆け落ちを決めたあの日、母親が行かなかったのは怖気付いたわけでも手切れ金を貰ったわけでもなく、急いで向かっていた途中事故に遭い半身不随になったのだということ。
証拠として見せられた彼女の車椅子姿。
本当に愛していたがゆえに、足手纏いになりたくはないと2度と会わないことを決めたのだと。
真実を知って目を潤ませる光一の父親だったが、意識を失ったまま横たわる光一の側には今にも焼け落ちそうになっている板が。
父は板を体で受け、もう少しで押しつぶされる状態に。「俺の息子を助けてくれ」そう安達祐実に叫び、光一は安達祐実によって救出される。父親はそのまま亡くなった。
しかし光一にとっては、(気を失っていた為安達祐実からの伝え聞きではあったが)最後の最後で自分を息子だと認めてくれた事は嬉しかったであろう。

光一は別のサーカス団に所属した。
安達祐実も光一に誘われるが、自分は高所恐怖症だから、とサーカス入団を断った。
そして相棒の犬と一緒に旅立つのであった。


ストーリー↓
ドラマでは理不尽な環境の中でも負けずに生きていく主人公の姿が描かれ、当時12歳だった安達祐実の台詞「同情するなら金をくれ!」は新語・流行語大賞にも選ばれた。劇場版では、当時『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』で注目された堂本光一、同作品で体罰教師役を演じた斉藤洋介、同作品で担任を演じた桜井幸子の妹の桜井貴子らが出演している。
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