はる

天上の花のはるのレビュー・感想・評価

天上の花(2022年製作の映画)
3.0
三好達治最低過ぎんか!?と思いながら観ました。「ぬぁ~にがあなたを16年4か月思っていました、だ!!!!」という感じでしたね。慶子が「詩人でしょう。言葉が武器の人でしょう」みたいなことを言っていましたが本当にそのとおりで、愛を言葉として表現してみせろよと思いました。
妻が離縁状にサインをした途端、手放しで大喜びする利己的なところを見て失望してましたが、「雪」のような優しい詞を書く人間がいついかなるときも優しいということはなく、その優しさも、女に手を挙げる暴力性も、妻子を捨てることよりも惚れた女と一緒になれる喜びが勝ってしまう利己的なところも、全て三好の真実なのだよなあと思いもしました。

暴力に耐えかねて出ていく慶子に対して「考え直してくれませんか」「一万円あげれば側にいてくれますか」と言い出すシークエンスのときの東出昌大がサイコパス演技メソッド爆発という感じで、映画館でなければあまりのホラーぶりに爆笑していたと思います。
はる

はる