ケイコ 目を澄ませてのKのレビュー・感想・評価

ほんの少ししか語られない主人公。しかもケイコ自身はほとんど話さない。リング上で悔しさに滲んだ叫び声か、悲しい一言。ただボクシングの練習をして試合をして日常を送るケイコの姿になぜこんなにも心打たれるのだろうか。
警官の振る舞いは見てて悲しくなるがそれがケイコにとっての当たり前の不条理。孤独の中にいるケイコがこのふざけた世界で一歩ずつ前を向いていく姿は普遍的な人間の姿だと思いたい。