K

月のKのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.5
序盤から続く鏡のメタファー。この映画そのものも私たちの映し絵として決して無視できない。
宮沢りえとオダギリジョーの演技の良さ。
後半は若干スプラッター感が出るが、相模原事件の背景をしっかりと取り込んだ脚本。
実存は本質に先立つ、サルトルの言葉が全てだが、容疑者を生み出しているというかすでにある優生思想の現実に対してどこまで立ち向かえるか問われている。
綺麗事でなく、圧倒的に夫婦側に立つし、そこに何も理由はない。実存は本質に先立つから。
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