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ケイコ 目を澄ませてのdukedukedukeのネタバレレビュー・内容・結末

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

16mmフィルムの映像にハッとしまくりの99分、
ただの東京の風景も時折見せるノイズが愛おしい。。
劇伴のないおかげで生活音やノイズが誇張されたように聴こえていて、映画を見終わった後で音の聞こえ方が変わってしまった。すごい体験。
ジムの閉鎖、会長の病状の悪化など、ストーリーをドライブさせる展開はあるものの、嫌味なく淡々と進む時間や自然に見えるやり取りも印象的。
難聴者の生活やコミュニケーションのしづらさからくるストレスを表すシーンが複数あって、それを見せるけど説教くさくせず、見た人にふと気づかせるような演出が良かった。
コーチ2人と紹介してもらったジムに行ったときの3人の思いのすれ違い・ケイコの想いが2人に伝わっていないところと、手話で3人でお酒飲みながら楽しく会話するシーンの比較とか。
2020年代が舞台の作品でもフィルムで撮影されてることでノスタルジーを感じた。風景だけのシーンではいつの時代かわからなくなってしまう、ジムも昭和感があるし、ただマスクしてるしスマホは使うし。その違和感みたいなものが入り乱れる面白さ。
ケイコと弟と弟の彼女と3人でシャドウしたりダンスしてるシーンがお気に入り。
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