恥ずかしながらお初の監督。
久々に単館系の映画を観賞した。
淡々とカットとシーンの積み重ねが、感情を生み、物語を形作るのを堪能した。
主演は役柄として喋らないが、最後に時折り『はい』と発するのが胸に沁みる。
劇中音楽も殆ど無いが、最後にラスト弟が爪弾く曲がまた素朴だけど揺さぶってくる。
岸井ゆきのはもちろんだが、三浦友和の枯れた感じが素晴らしい。失礼ながら、昔はストレートで無骨な演技が鼻についたが今は良い意味で力が抜けていて味わいがある。
ボクシング指導兼ねた松浦慎一郎も今までで一番出番がある作品で、感情こもった演技で良かった。精緻なミット持ちも相変わらず素晴らしい。
