アイガーサンクションさんの映画レビュー・感想・評価

アイガーサンクション

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

一回では情報処理しきれない、というくらいもの凄い大作というか大河ドラマであった。
時間軸の交錯とか、カラーとモノクロを上手く使っていたし、ラストあたりの公聴会は圧巻だった。ロバート・ダウニー・Jrは怪
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あと1センチの恋(2014年製作の映画)

3.5

思いのほか緩かったが、なかなかくっつかない二人のラブストーリーとして、秀逸な邦題と感じた。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

良い作品と思うが、どこか煮え切らなさを感じた。三部作の位置づけの中間だからなのか。ただ、STARWARSの『帝国の逆襲』は高揚感とドラマティックさが本作よりも高かった。カタルシスをどこで感じるかという>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.6

OSとの恋愛について、斬新な設定とは思いつつあり得るとまでは思えなかった。妻との離婚でメンタルやられた男の心象風景と思えば分からないでもないが、実体のないものとの恋愛は妄想と紙一重で、クオリティは高い>>続きを読む

運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.8

時間軸の交錯から、視点ごとに人が動いてゆくさまなどプロットが良く出来ている。
キャラクター一人ひとりがまた魅力的。

岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.5

原作未読だが、黒沢清風味が遺憾なく発揮されている。喪失の心象風景を描いたファンタジーとも受け取れる。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作の印象からすると、綾野剛は最初違和感でしかなかったが慣れてくると徐々に中学生とのB L臭さと共に原作に近い感情を持てた。
最後の中学生の紅はもっと上手ければ余計に良かったが感情の沸点ではあった。不
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

生きづらさに苦しむ彼女彼らの厳しさをしっかり描かずに、周りの温かさをもって大丈夫だよと語るのは一つのやり方なのかもしれないが、現実の孤独感とはかけ離れているのではと思ってしまう。
観客の自己満足を誘発
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ファミリア(2023年製作の映画)

3.4

グラントリノになり得た作品だが惜しい。
役所広司演じる主人公は、、最後、、どうなるべきだったのか。。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

素晴らしい映画体験だった。
トイレ清掃員の完璧な日常を淡々と描いているようで、その作業に没頭する日々のなかにおかしみや哀しみがあって、全く飽きなかった。役所演じる無口な平山の微笑みが効いている。また、
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.2

本屋大賞受賞&成島出監督作。年末の試写で観た感動は言葉に尽くせません。物語の中に広がる“声なき声が届くように”というテーマに心打たれ、涙が止まらなかった。町田そのこの原作小説が、演者たちの演技・映像と>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

良く出来たホラー。
最後あたりはシックスセンスを思い起こした。
脚本がよく出来ていて、母親の死をトラウマとして抱えている主人公が、親友の家に依存してる感じが自然とドラマとして溶け込んでいるあたり上手い
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

佳作だと思います。
役者の演技、音楽も良質だし、考えさせると言うか何かを感じさせる台詞といい、ある一定以上の質感を持った作品だと思う。

ただ、生きづらさの根幹として生まれ持った性癖が水フェチというの
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8 Mile(2002年製作の映画)

3.7

街を出ようとするヒロインが、主人公を売り出そうとする男と寝てしまうのがハリウッドぽくなくて驚きだった。

浮気したヒロインは、彼とエールを送り合ってる関係とも言えるのか、お互いの道をゆく同志とも呼べる
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バンジージャンプする(2001年製作の映画)

3.1

イ・ビョンホンが、無垢で野暮ったい学生とクールな大人になった教師を演じ分けていて、時空と性別を超えた純愛が描かれていた。

発想は面白いが、性差別表現がやはり古いので今の視点ならもっと普通に捉えるとす
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.1

控えめに言っても最高だった。
画角、編集、セリフ、小道具の使い方など石井監督のセンス抜群なのと、演者の芝居が良くてしかもそれにバラツキが無くて引き込まれた。
つい声を出して笑ってしまうお芝居の間で、劇
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ある男(2022年製作の映画)

3.8

なかなかの良作でした。
映像、編集、脚本、演技、音楽どれも良質。
惜しむらくはボクシングシーンの甘さだけども、それは一般の方には分からない。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.6

20世紀前半のアメリカとオセージの文化と共に、未開な時代の闇の沼に嵌っていく愚かな男と、その背後にいる叔父、巻き込まれるインディアンの女性を中心に描かれる_
のだが、人の死が無惨だが簡単に殺される様が
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.4

子役の演技とノイズ含めた音楽、カット割りが素晴らしかった。
『童夢』と似ているとはそんなに思わなかったかな。
目を背けるようなシーンがままあった。

怪物(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

本作は、丁寧に様々な視点で紡がれた、直接的な表現のないクイア映画だとは感じた。

二人は最後死んで解放された世界を走ったのか、それとも生きて光ある希望の社会に向かって走ってるのか、ラストまで多様な視座
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飢餓海峡(1965年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

シーンとカットの積み重ねで、3時間を一気に見せる重厚な作品です。
フェリーニの『道』に通じるような、死なせてしまった者への悔いや恐れを感じさせるラストがまた、観る者をタイトル通りのテーマに導き素晴らし
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

ゲームをエンタメ映画にしっかり落とし込んでいて楽しめた。
懐かしい楽曲もグッド!

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.8

実話でありながら、いや、実話だからこその示唆に富んだ物語で、80年代を通過してきた者としても時代の変換期をドラマティックにエンタメとして見せてくれた作品。
取ってつけたような恋愛ドラマが入ってこなかっ
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バビロン(2021年製作の映画)

4.2

サイレントからトーキーに移行する時代を描いた、映画の大河ドラマとして至福の3時間を味わい尽くしたと言っていい。
興行と批評ともに芳しくないのが、暗喩的に感じてしまうほど映画の持つ非喜劇性と魅惑に満ち溢
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映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)(2023年製作の映画)

3.6

無音になる演出が良くて不覚にも泣いてしまった。
脚本の伏線の貼り方も良かった。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

恥ずかしながらお初の監督。
久々に単館系の映画を観賞した。
淡々とカットとシーンの積み重ねが、感情を生み、物語を形作るのを堪能した。
主演は役柄として喋らないが、最後に時折り『はい』と発するのが胸に沁
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.7

鈴木亮平の演技が圧倒的過ぎる。仕草などゲイにしか見えないし、自分の周りにいるゲイっぽい方にも似ていて、どちらも本物だと思った。
カメラワークが色々言われているようだが、自分は気にならなかったし、むしろ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

なんとも不思議な映画だった。
メインテーマの音楽の調べに乗るように、不条理な事が展開してゆく。
面白いとは思えなかったが映画としての世界観が満ち満ちており、目を離せない作品ではあった。

ローマの休日(1953年製作の映画)

3.8

クラシックで名作と言われている作品だけに、なかなか良い映画だった。オードリーの魅力もそうだし、グレゴリーペックとの目の演技と間で見せるラストとか素晴らしかった。

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

全体的には、戦争で絶望した人間たちが主人公によって変わっていくが、その時は彼は死んでしまい、周りが彼の遺書を届ける話。やや冗長ではあったが、とても感動的だった。

このシベリア収容所の話を
若いカップ
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