yosuke

ケイコ 目を澄ませてのyosukeのネタバレレビュー・内容・結末

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

音楽や主人公のセリフがなく生活音や町の喧騒、他人の会話がとてもうるさく感じる映画だった。

序盤の荒川氾濫浸水域の看板から底にいるケイコを映す様な描写や、いつもの通勤路が階段で少し下がっており底の方から映す描写は、澄んだ水の底の静けさと、その中で懸命に生きるケイコを表現してるのかなと勝手に思った。

だからこそ、終盤に日記の朗読シーンで周りの音が一切消えて、ケイコの朗読と弟の曲だけが流れてる時はケイコの世界に入り込めた様な感覚があり、音の対比が素晴らしと思った。

映像に関しても、序盤は影のある暗く青い感じの映像が多く、終盤に向けて光がさして行く様な描写も光と影の対比がとても素敵だった。

改めて三宅監督の映画の質感はとても好きだなと感じる映画だった。
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