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ハウのteaのネタバレレビュー・内容・結末

ハウ(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

《悲しいことも、上手に戸棚に仕舞えれば》
《迷ったら人の為になる方を選ぶ》

人生にはつらい出来事が付き物。
自身もつらい過去を背負って生きている鳴けない犬ハウが、旅の中でいろんな人の傷を癒し、つらい出来事を戸棚に閉まっていく。
放射能でいじめられている女子高生に、仲直りの一歩を踏み出させてくれたり。
喉のがんで最期は声が出なくなって亡くなった旦那さんを思い出させてくれたり。
民夫の元へ帰る途中で、いろんな人を幸せにしていく。
その過程で明らかになる、声が出なくなる理由。でもその元凶にもハウは救いの手を差し伸べる。

「次郎さん言ってたの。雨が降らなくなることはないって。大事だって。」
「悲しみは“消えてしまう”ってないような気がする。だからせめて、上手に戸棚に仕舞えればって。」

悲しい出来事があってもいい。それも大事なことなんだ。そしてそれを、上手に優しく仕舞えればいい。そんな人生の秘訣を、やさしくほっこり教えてくれる映画だった。


p.s.
ここ以降は私の話なのだが、、私の中のとても大事なエピソードなので、備忘録の為に載せたい!笑

最近私にもやさしくほっこり人生の秘訣を教えてくれた人がいた。
この間、私が同時に行きたい所(やりたいこと)が2つあって被ってしまってどうしよう〜どっちに行こう〜と仕事終わりに一旦帰宅してソファでうだうだ考えてるうちに疲れて寝てしまったときがあって、
(いい大人なのに恥ずかしい話である、笑)
起きた時に時間を無駄にしたことを心底後悔し、この世の終わりかのように絶望していたら、
「そうだねぇ。ちょっともったいなかったねぇ。でもそれだけ疲れてたんだねえ〜。」と優しく声をかけてくれた。
そしてその後、「teaはやりたいことがいっぱいある人だから、よく迷っちゃうよね。俺が決めてる基準だから参考にしなくてもいいんだけど、“迷ったら人の為になる方を選ぶ”って決めておくと、すっきり選べるかもよ」
“迷ったら人の為になる方を選ぶ”
落ち込んでる私の為に言葉を選んで優しく伝えてくれたことと、なんて素敵な信条の持ち主なんだという驚きが相まって涙が止まりませんでした。笑

この人とハウを観ていたんだけど、
民夫が最後一軒家を離れ、川の近くの一人暮らし用の家に引っ越した時、
「上手に戸棚にしまえたんだねぇ。。」
と言っていて、やっぱり。なんて優しくてあったかい思考回路の持ち主なんだって、さらにほっこりしました☺️🍀

なんか多分、1人で観るより記憶に残ったし、特別な映画になりました。

2023年 34作目
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