せつこ

きさらぎ駅のせつこのネタバレレビュー・内容・結末

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

きさらぎ駅RTAと聞いていたんだけどまじでRTAだった。
前半部分はきさらぎ駅から生還した人の話を主人公が聞きよくあるタイプのホラー映画かと思いきや、物語後半でRTAが始まるこのタイプのホラー映画は珍しい。ホラーによくあるループもの故に出来たRTAでもあるけれど。

血は派手に流れないけどなかなかのグロ系で、映画前半部分、生還者の語りが一人称視点で描かれているのも中々面白かった。
そして待ちに待った後半、RTAのサクサクプレイが最早コメディ映画の様相を呈してきて手を叩いて笑うしかない!
「あーはいはいこれね」「はやくイベント起こして」「ここでイベントあるんだけど…」ってなるホラー主人公かつて居た?怪異に物理で立ち向かうホラー映画の主人公楽しすぎる。BGMも心なしかコメディタッチな曲になるし。明かりの付いた家みて「助かった」ではなく「何か武器になるものありそう」で入る主人公、初めてホラー映画でみた気がする。一人別世界にいません?最高過ぎる。

まあその主人公もしれっと体験して現世に帰ってやろうという思惑があったというのが分かって得心がいったわ。そりゃRTAにもなる。

ここまで散々笑わせておいて、ラストで「いやこれホラー映画だよ?覚えてる?」を持ってくる構成には舌を巻きました。確かにこれホラー映画だったわ!

ただ、あの有名な「きさらぎ駅」を期待して観ると肩透かしを食らうのは確か。こんなに大勢登場人物は居なかったし、ポンポン死ななかったし。
でも書き込みの踏襲はしてたな、と分かる場面はきちんとちりばめられてる。
残念と言えば、最後に出てきた明かりの付いた家が少々雑だったかな…。沢山生き残ったから取り敢えずしねで死んでいった印象だったし。

これまたホラー映画によくあるループもので終わったのも、「あ、これホラー映画だったわ」って思い出す要素になるのが面白かった。
最後の最後、果たしてどうなるんでしょう…。かつてRTAを目指した主人公と、これからRTAできそうなYouTuber(姪)と…。はてさて…
せつこ

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