オードリー・ヘップバーンについては『ローマの休日』や結婚と離婚遍歴、UNICEFなど知っている情報が並べられていました。ただインタビューを上手く再構成したことで、「青い鳥」を探し続けたオードリーの人生が上手く表現されており、「世界中から愛され」ながら「愛を知らなかった」というテーマが伝わってきました。
クライマックスはスイスで安定した生活を手に入れたオードリーが、UNICEFを通じて不安定かつ危険な貧困問題へと飛び込んでいくところでしょう。もちろん第二次世界大戦下での飢餓の経験が根底にはあると思うのですが、それ以上に安定を求めながら不安定に身を投じるオードリーの本質をよく表していました。
本作で新しい発見があったという感じではありませんが、オードリーの本質を上手く描いていたという感想です。