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重力の光 : 祈りの記録篇のronのレビュー・感想・評価

重力の光 : 祈りの記録篇(2022年製作の映画)
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わたしが芸術媒体のなかで特にドキュメンタリーや写真に惹かれるのは、そこに映る人々がほんとうに生きてたっていうその事実なんだなと初手に戻る気持ちだった。ゆるし、とか、罪とか、未だにわからないことだらけだけど、それぞれの具体的な生と聖書の内容が重なる瞬間だけは言っていることが腹落ちするような感覚があったなあ。人間は重力に引っ張られるものだけど、迷惑だってかけちゃうものだけど、それでも生きていっていいよと自分をゆるすことができたら(わたしはこれ大得意ですが)、より多くの人が生きやすい社会に近づくの…かも……?登場人物それぞれにそれぞれの物語があって、でもやっぱり、多くの人がそうだろうけど、かのんさんの話がかなり心に残ったな…。どうやったら見捨ててもらえるか、を考え続けていた話と、映像に残っている無邪気な表情がかけ離れていて。あと、それぞれの独白の撮り方も好きだった、そのまま「重力の光」だったな。ひとがひかりとして映されてるのかもと思わされる演出に仄かな希望を見たりしました。上映後のトークショーもすごく良くて、特に落ちてる食べ物を食べる時は一旦割ってみて糸を引いてないか確かめるべし、って話とマジで来たくなさそうにしてた天使役の子(中学生)が印象に残った。出演者の方々全員に心からの拍手を。あああ、あと、やっぱり照明はさいこ〜!
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