ENDO

苦い涙のENDOのレビュー・感想・評価

苦い涙(2022年製作の映画)
3.8
電話を待機する時間は永遠のように感じられ、分刻みで心を蝕む。娘や母すらも拒絶するように。そして最後はすべてに見放される。
流れは同じだけど、か細いカルステンセンさんとゴツいメノーシェさんでは湿り気が違うし、終始何を考えているか分からないシグラ姐さんと軽薄なガルビアでは恐ろしさが違う。ジャンヌ・モローが『ケレル』で口ずさんでいた『誰もが愛した者を殺す』が、ここではアジャーニ版のレコードで流れる。目配せはいいとして、あの退廃的なプラターズの『煙が目にしみる』に比べると説明的すぎる。
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