このレビューはネタバレを含みます
若い男を囲う、映画監督の話。
中年の映画監督が美青年に惚れてしまうわけですが、主人公をドゥニ・メノーシェが演じているのが面白かったですね。
『ジュリアン』を始め、強面のイメージが強い彼がゲイ男性…しかも、恋に溺れる役をやるのは意外性がありました。
物語的には、そんな男の失恋が描かれるわけですけど、映画監督が自身の権力を利用して、男を囲うのはグルーミングだよな~と思ってしまい、イマイチ感情移入は出来ず…。
最終的にアシスタントの男性に手を出すのも、結局こういう形でしか、恋愛関係を結べない人だったのでしょう。
搾取され続けたアシスタントが唾を吐いて辞めるラストにはスカっとしたものの、全85分と非常にあっさりした作りで、あんまり印象に残らない作品だった…というのが正直なところです。