試写会に行って来ました。
今年1番観たかったフランス映画。
Twitterで応募しまくったら装苑さん枠で当たり、行って参りました。
『生意気シャルロット』のあのシャルロット・ゲンズブール主演『アマンダと僕』『サマーフィーリング』のミカエル・アース監督作です。
1981年から〜1988年までの家族の物語なんですが、シャルロット・ゲンズブール演じるエリザベートが本当に素敵。あのシャルロットがこんなに美しくて素敵な女性になったんだなって。その辺を考えずには見られないのは、この作品が80年代を描いているから余計かも知れません。
旦那が出て行ってしまい、働くことになったエリザベート。そういう設定からもエリザベートがギスギスしてないし、フランス映画によく出てくるバリキャリとは違う繊細な女性を演じてるところもいいんですよ。
バリキャリじゃない私にはとても親しみやすいキャラクターでした。
劇中彼女のみならず女性がタバコ吸ってるシーンがやたら多くて、時代なのか、フランスだからなのか分かんないんですけど、吸い方がかっこいいんですよね。身体には確実に悪いんでしょうけど。
そこは監督の思い入れもあるのかなぁ。なんて思いながら見てました。
エリザベートが最初に働き出した所が深夜ラジオの放送局の電話交換手というのも良いじゃないですか。
リスナーからラジオ局に手紙を書いて面接に行って。
もうそれだけでドラマになりますよね。
そしてラジオ局の担当はエマニュエルべアールなんです。
こちらはバリキャリぽい男勝りに描かれていてこちらはこちらでまたカッコいい。
大昔に「愛と宿命の泉」という映画を映画館で見たんですけど、調べたらそれが1988年。
あのフランス人形のように美しかったエマニュエルべアールが今はこんな感じになっんだとやはりここでも何か感慨深いものがありました。
一緒に流れてくる音楽も80年代の曲だからですかね。
一緒に住むことになった家出少女のタルラは「ファイブデビルス」のノエ・アビタが演じています。彼女の瞳も良かったなぁ。とても重要な役でした。
このタルラとエリザベートの息子マチアスとの関係も
ちょっと切なくなりました。
「アマンダと僕」と比べると特別大きな事件がある訳ではないんです。静かに流れる時間が愛おしい家族の物語なんです。
そしてシャルロット・ゲンズブールがこの上なく素敵な映画なんです。
途中挿入される恐らく当時のフランスの風景と思われる映像なんかもとても良いし、1981〜1988を描きながら、なぜか現代を映し出してるかのような親近感も感じられて良いんですよね。
劇中出てくる80年代の映画は
エリック・ロメール『満月の夜』とジャック・リヴェット『北の橋』だそうで、
25歳にして急逝したパスカル・オジェへのオマージュが、込められているそうです。
劇中のセリフでもそのことに少し触れていました。
見てみたくなりました〜。
80年代と聞くと懐かしくなるような方には特におすすめ。
なまいきシャルロットのあのシャルロットがどうなったか見たい方には是非おすすめしたいです。シャルロット・ゲンズブールだけでも観る価値あり!
プチ情報としましては、劇中流れるこの80年代の曲のサントラがとっても素敵だったんですけど、日本でのみCDになって販売されるそうです。