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午前4時にパリの夜は明けるのTODAYのレビュー・感想・評価

4.2
"午前4時にパリの夜は明ける" を観た。
公開当時、早朝の上映に合わせてシアターへ赴いた記憶。シャルロット・ゲンズブール氏の主演作と言うことで、観る前から気持ちが昂り、得体の知れない高揚感を感じながらスクリーンの中の彼女を見つめ続けた。舞台が1981年のパリという事で個人的に共感要素は1ミリもないはずだが、 "失われた時間" を取り戻そうとあがき、日常を日常として更新し続けることの大変さに辟易としながらも真っ向勝負を挑み続ける、そんなエリザベートの生き方に既視感を覚えるのは、私自身が彼女と同じ様な寂しさや焦りを感じている・感じていたからなのかもしれない。インターネットも、携帯電話も、SNSも、現代に特に必要とされている様な可視化された "繋がり" が必要とされなかったあの時代。そんな "失われた時間" に想いを馳せる事のできる、美しい時間を感じる事のできる良作。
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