" マッドマックス:フュリオサ" を観た。
前作と比較して云々〜などややネガティヴ寄りのコメントを耳にしたり、150分を超える上映時間に不安を感じて、若干鑑賞意欲が薄れていたのだが、結果として本当に観て良かったと思う。この作品では情緒を抜きにして(置き去りにして)ひたすら順応を求められる。野望に燃える征服者の1人(個人的に最も好きなキャラクター)が劇中でフュリオサに向かい "むちゃくちゃでもとにかく順応するんだ。" と話す。先行きの見えない未来に対して、前向きな気持ちになれる良いセリフだが、同時に彼が1人で抱え込むブルースを感じて少し寂しくなってしまった。
主演のアニャテイラージョイがとにかく素晴らしい。脇を支える俳優陣も全て申し分なく素晴らしかった。MADMAXはエンジン付きの乗り物の魅力・暴力性を全開にして後世に伝える映画だと思っていたが、その感覚に間違いなかったと確信。個人的に物心ついた頃より感じ続けている、 "エンジンの持つ危険な魔力" その正体を解き明かしてくれた様に感じる、そんな作品。
