このレビューはネタバレを含みます
冒頭に出てくる、露出の多い服を着た方がいいとか言ってきたり、スカーフを料理につけちゃうありきたりなダメ男が可愛らしく見えてくる。
食すことで特別な所有欲求を満たすというカニバリズム的な思想を男性的に扱って、それを綺麗な男が音楽に乗って楽しそうに肉を切ったりするのもとても模範的。でもしかも捕まえた女性を好きになってしまって結局ペニスを噛みちぎられてしまうのが、そこまで完璧主義じゃない中途半端さがある。そこまでグロいわけでもないが、描写や展開に男性に対する痛烈な怒りを感じた作品だった。
最後はしっかりと殺し切るところもちゃんとしたスリラーで、セバスチャン・スタンは完全にハマり役。
夫スティーブを殺された妻が感謝をしてからノアを殺しにかかったラストのシーンがうまく掴みきれなくて、一番怖かったかもしれない。
