タカシサトウ

PLAN 75のタカシサトウのレビュー・感想・評価

PLAN 75(2022年製作の映画)
4.0
 角谷ミチ(倍賞千恵子)を主役に据えて、75歳になったら、安楽死を選んでいい公的な法律がある、という、日本ではありえない話。でも、それを選択すること自体は、凄まじい話。

 日本の高齢化社会の問題を、SFのような視点から浮かび上がらせる。

 言葉で説明し過ぎず、映像で見せることをメインに、やはり、映画は映像が命では。公的受け入れ機関や、施設側の人間の揺れも当然かと。一方で、処理施設のセキュリティなど、突っ込み所と言えなくもないけれど、敢えてそうしたのだろう。

 私自身、高齢な自分の母のことや、仕事が力が落ちた自分自身のことも振り返ってしまうような作品だった。

 演出家の串田和美を久しぶりに観て懐かしかったが。

 初めての早川千絵監督作品、次は、どんなものを撮るのだろうか(2023.2.18)。