タカシサトウ

ロブスターのタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

ロブスター(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

 奇妙な映画。男女がカップルで無くなると、ホテルに送られ、45日以内に相手が見つからないと動物に変えられてしまう、という話。SFか。

 “ブラッシュアップライフ”というテレビドラマを思い出した。徳を積まないと次の人生で動物などに変えられてしまう、という話だったが、この映画がヒントか。

 ここでは、メインのデヴィッド(コリン・ファレル)も必死さがなく、無理かもというどこか諦めもあるような、また、デヴィッドの人付き合いの苦手さも。今は、人との付き合いが、本当に難しくなっている、ということが背景にあるのかも。

 (ネタバレ)

 なんだけど、目が離せず、何故か退屈せず、最後まで行く。後半のデヴィッドと彼女(レイチェルワイズ)の逃避行と痛すぎる決断で、そこまでしなくてもはあるが、ケリが付いたと思った。

 でも、ネットの考察を読んで、確かに、彼女と同じになる為に、決行した所は映っておらず、やめたかもしれないし、私は全然気づいていなかったけれど、エンドロールで波の音が聞こえていたらしく、デヴィッドは、“ロブスタ―”になった、と言えるかも、と。

 この曖昧さが、余韻を残すが、ロブスターまで行くかな?、とは思った。

 ヨルゴス・ランティモス監督作を続けて観て、「哀れなるものたち」が最も良かったかと(2024.5.6)。