タカシサトウ

女王陛下のお気に入りのタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

 あんまり政治が出来ないアン女王(オリヴィア・コールマン)と、彼女を好きに動かす親友のサラ(レイチェル・ワイズ)と、のし上がってこようとする女中のアビゲイル(エマ・ストーン)三つどもえの、覇権の奪い合いのお話。

 観始めた時は、ここまでやると思わず、段々どうなっていくか分からなくなるので、なかなか見応えがあった。

 アン王女が、何も出来ずにいたのが、アビゲイルが近づいてくるようになって、意識がはっきりしてきて、二人を手玉に取るようになっていく様が、面白い。サラを突き放していく様も何だか魅せる展開。アビゲイルも、遂に、アン王女を思うままに出来ると思いきや、ラストの逆転するような象徴的な幕切れも凄かった。

 アビゲイルのエマ・ストーンが、「哀れなるものたち」を観たばかりだったので、あまりのその違いに、さすが、と驚くばかりだった。また、アン王女のオリヴィア・コールマンの泣き、吐き、から、最後の逆襲迄、その七変化にも驚いた。サラのレイチェル・ワイズのズバズバの物言う所から、アビゲイルの策にかかるが、反撃しようとするのもさすがと思った。この3人の激突が凄い。

 ヨルゴス・ランティモスの監督の「哀れなるものたち」に続いて観たが、内容は全然違うが、独特で、続けて他も観たいと思う(2024.5.3)。