MayumiI

PLAN 75のMayumiIのレビュー・感想・評価

PLAN 75(2022年製作の映画)
4.2
満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン 75>が国会で可決・施行された。
78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は、ホテルの清掃員をしつつ、一人慎ましく暮らしていたが…。

つい最近までは、こうした話は「SF」「絵空事」の類いだったと思うが、ひとつひとつがとてもリアルで、まるで、あと数年後にこうした制度が始まるのではないかと思うほどだった。

倍賞千恵子さんといえば、どうしても「寅さんのさくら」なのだが、静謐で品が良くて、素晴らしかった。

一人慎ましく暮らすミチが、仕事を失い、友を失い、1つずつ「つながり」を失くしていく。
生きることは「衣食住」ではあるけれど、「人とのつながり」、「社会とのつながり」なのだと思った。

また、ミチの視点だけでなく、
市役所の「プラン 75」の申請窓口で働くヒロム(磯村勇斗)や、死を選んだ高齢者を直前までサポートするコールセンターの瑶子(河合優実)の視点もあって良かった。
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