邦画あまり観ない方にもおすすめしたい。
自分の生きてる意味を改めて考えさせられるような、所々にとても人間味が溢れる映画だと思う。
高齢化の対策案として安楽死を推奨する『プラン75』の法令が可決。
そこに78歳にして退職を強いられた主人公ミチさんを主体に、役所勤めの若い男性、外国人労働者、コールセンターの若い女性など様々な人の視点から、この制度にどう向き合っていくかが描かれている。
リアルさと不気味さを際立たせているのが、このプラン75の安楽死を助長するような表現が多い所。
明るいコマーシャル、助成金、審査もなければ家族の同意も必要なし。
まるで流れ作業のように淡々と数をこなしている様子から、高齢者の死への向き合い方がとても軽いものになっている。
それに対して、いや、やっぱりそれは何か違うと思う、と疑問を抱いた登場人物達の人間味が表れる所のコントラストが見所だと思う。
日本で人間の安楽死が許可される未来はあまり考えられないと思うけれど、
じゃあ自分が高齢になった時に周りに何を残せるか？
胸をはって、まだ生きたいと言えるか、幸せな人生だったと振り返られる出来事はあるのか？
と自分の生き方についてとても考えさせられる良い作品だった。
邦画はあまり当たりに出会えないのでめったに観ないけど、久しぶりに良い邦画に出会えた。
感想重くなっちゃった
たまには真面目な映画もいいね！
