40thanniversary

胸騒ぎの40thanniversaryのネタバレレビュー・内容・結末

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前評判が良かったので鑑賞。
原題speak no evilからよくある悪魔物かと邪推したけど心配には及ばなかった。
ストーリーの流れから一見ファニーゲームっぽい胸糞映画かと思わせてる所が上手いなと思った。
サイコパス夫婦との対比がよく描かれていて気持ちがいいのが第一印象。
普通じゃ無いとわかっていながらその魅力に惹かれているのか、惹きつける何かがあるのか、
少なくとも3度は逃げるチャンスがあったにも関わらずビャアンはそうしなかった。
家族の安全を第一に思うのなら、最初のぬいぐるみは取りに戻る必要は明らかになかったはずなのに、冒頭のぬいぐるみをみつける伏線をしっかり回収していた。
そしてサイコパス夫婦の異常に諸々勘づいて2回目、車で逃げるが、車を当てられたわけでもなく、安全に主要道路を走るだけで良かったのにわざわざ悪路に入り込んでしまう。
ビャアンがルイーセに事情を説明しないのも不思議だし、これまでの流れでルイーセがそれを聞かないのも不自然。
危険はパトリックらからでしか与えられる余地が無いのにロックしろでロックせずにサラッと車に乗り換えてしまっているのも腑に落ちない。
そして最後はパトリックが立ち小便している時にキーがつきっぱなしであるにも関わらず車を奪わなかったこと。
パトリックさえいなければカリンが居てもなんとかなりそうなもんだが、後ろにいるカリンの様子を伺うわけでもなく傍観する。
つまりはビャアンは当たり前の日常から逃避したくて仕方がなく、そこにつけ込んだパトリック夫妻という悪魔がビャアンに残酷な未来か、平凡な未来かを選ばせたと考えられる。
ビャアンは自ら選んだ未来とはいえ、当然家族の傷つく姿で後悔はするしその曖昧な心情で謎の多い結末になった。
単なる胸糞映画では無いなとわかると非常に見応えがあって、なるほどブラムハウスがリメイク権を獲得したというのに合点がいく。
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