レインシンガー

胸騒ぎのレインシンガーのレビュー・感想・評価

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
3.1
なんか実話っぽい嫌さがある。
つまり、展開がある意味「おそまつ」なのである。
だって、主人公たちが自ら○○わけだし、しかも○○するチャンスがあったのに、たかだか○○のせいでそのチャンスをふいにしてるわけだし、そもそもあの変な夕食の時点で○○すべきだったわけだし、しかもなぜそこで対話してるの?ばかじゃないの?と、まあ客の心は千々に乱れるのだから、そのイライラ喚起力にはある程度の映画力がある。

ただ、全体を通してみた時に、ラストはだいたい予想通りだし(まあちょっと細部までは想像つかないけど・・)そこに至るまで、この出来事の実態がよく分からないし・・いや、そのよく分からないところがこの物語の肝であり、怖さの深淵が分からないところに意味がある、という考え方なんだろうけど、それにしても後半のエスカレーションが足りなすぎて、オチに至るくだりが唐突なので、どこをどう面白がればいいのかはかなりつかみにくい。

ホラーサスペンスと言うよりも、ロアルド・ダールなどの「奇妙な味」系の短編を映画にしてみた感じ。(だからその分、中盤がだれるのかもしれない。)
嫌な感じは楽しめるが、それにしては嫌さが浅いというか薄いというか、食い足りなさは最後まで残る。
レインシンガー

レインシンガー