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僕らの世界が交わるまでのJのネタバレレビュー・内容・結末

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

社会的地位の高い女性を演じるジュリアン・ムーア(「惹かれあいの法則」「アリスのままで」等)が大好きなので、トレイラーの美しくも気難しそうな容姿に釣られて鑑賞。
フィン・ウルフハードとの親子役、ビジュアルの破壊力が高い……!

5秒待ってと言われてきっかり5秒後に出発してしまうシビアな、というか他人への思いやりに欠ける性格にも私は共感出来てしまった。
同じ空間で生活していても「個」の時間を重んじ、お互い干渉することの無い家族。
自分の敷いたレールを外れた息子を見限り、自らの運営するDV被害シェルターにやってきた同年代の男の子に理想の息子像を押し付ける母親。フォロワー数や資産形成にしか興味が無いが、好きな異性に振り向いてもらうため付け焼き刃の知識で社会情勢を歌ってみせる軽薄な息子。父親曰く、自己愛が強過ぎて交わることのなさそうな二人。
確かに家族の形としては異様なのかもしれない。しかし個人的には、過干渉な家庭で育ったため作中の距離感は心地が良かった。問題点を正視した二人がどう変わっていくのか、鑑賞者に委ねられるラストとなっている。
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