「リアル・ペイン〜心の旅〜」が素晴らしくてとても温かい気持ちになったので、ジェシー・アイゼンバーグのこの初監督作品を見させてもらったが、ちょっとだけ温かい気持ちになった、。
生涯功労賞の表彰式に妻も息子も来てくれなかった時、少しイジける父親が可愛かったが、割とあるあるの話である。大切なことはハッキリ言わないと相手には伝わらない。空気みたいな存在になってる夫婦や親子なら尚更である。
その父親が自己愛が強くそっくりだと言う、母親ジュリアン・ムーアと息子ジギー(ストレンジャー・シングスのあの子だ!)の親子は、やはり2人とも思い込みが激しいようで色んな事がなかなか上手くいかない。母親はシェルターで保護した息子と同年代の聡明な少年に余計なお世話を焼いて疎まれ、息子ジギーは政治的活動に興味がある同級生の少女に近づく為に頑張るが考え方の違いは埋められず嫌われる。
そして、母親はジギーが小さい頃からYouTubeに投稿し続け2万人ものフォロワーを得ていたことを初めて知り、ジギーはDV被害者の為のシェルター作りに人生を捧げていた事実を改めて知った。なんとなくお互い理解したかなぁ、と言うところでエンディング。
「リアル・ペイン」の映画作りにどう繋がったかはよくはわからないが、心象風景の作り方とか、身近な人たちの関わり合いの妙が生きているんだなと思いました。いい感じの佳作です。