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ザ・ホエールのQIのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
4.0
“正しいことを一つだけでも”

同名舞台劇の映画化作品
制作はA24

たった6人(実質的には5人)の演者がスタンダードサイズスクリーンの中で5日間の出来事を演じるワンシチュエーションドラマ

白鯨

本作のタイトルはハーマン・メルヴィルの同名小説から

昔文庫本上中下3冊を一気に買ってトライしましたが、宗教的メタファーだらけで中巻で挫折した苦い思い出が😅

さらにグレゴリー・ペック主演の映画化作品もチョット笑ってしまうようなラストシーン以外ほとんど覚えていないというw

本作でも原作同様宗教的メタファーが重要なモチーフとして扱われていてセリフが少々入ってきづらい部分もありますが、そんなことがどうでもよくなるほど出演者達の演技が素晴らしい!

アカデミー助演女優賞ノミネート、『ザ・メニュー』にも出演していたホン・チャウ

『ストレンジャーシングス』で人気のセイディー・シンク

そしてなんと言っても、ブレンダン・フレイザー

もちろんアカデミーメイク賞を受賞した特殊メイクの効果も大きいですが、何かが取り憑いたかのようにも思えるその演技は圧巻!

アカデミー主演男優賞も納得

『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンに続いて、ダーレン・アロノフスキー監督はオスカー俳優メイカー🏆

そしてふと頭をよぎったこと

本作での彼の過去とフレーザー自身が映画界から離れることになったつらい過去がオーバーラップして😢

フレーザーはその過去を昇華するためにこの役に全身全霊を傾けたのではないかと…

伏線回収後の余韻を残すラストシーンは見事の一言!

エンドロールに流れる波の音に大海原を何かから開放されたように自由に泳ぐザ・ホエールの姿が見えるようでした🐳

p.s.
字幕翻訳の松浦美奈さん
ダーティーワード満載の本作
だいぶおとなしめの翻訳でしたね😉
かなり悩んだ結果だと思います。
お疲れさまでした🙇
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