ゆき

ザ・ホエールのゆきのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.9
救い

室内のみのワンシチュエーション。
“死”というリミットまでの数日間。抗うわけでもなく愛した事実と向き合う。
喪失の果てで止められなかった過食、その結果の醜態。
姿を見られることへの抵抗感がひしひしと伝わる演出と表情が印象的だった。
主人公と元恋人の妹、娘と元妻そして偶然訪ねてきた青年。それぞれの真意を探るような言葉と目線の攻防戦。
正直、主人公は身勝手すぎる。でも愛に翻弄される人たちの感情の揺らぎをしっかり楽しめる静かな一作でした。

「下で待ってる」
***
恋人を失い過食状態となった40代男性。講師としてオンラインで授業を行い生計を立てるが、家からでることも看護師の友人意外と顔を合わせることもない。しかし心不全は悪化。病院に行くことを拒む彼は捨てた家族との絆を取り戻そうとする。
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