補助具なしでは普通に歩くことすらできないまでに肉体は肥大化し、血圧は異常なまでに上昇したチャーリーが、病院に行くことを頑なに拒み、明らかに不健康な食事を暴力的なまでに自らの身体に詰め込む様子は、長い自殺を見せつけられているようで痛々しくて、見ていて苦しかった。
喪失への苦しみと家族への罪の意識、白鯨の感想文と娘への思い。
おいチャーリーそれはないぜ、と思うようなところも正直あったが、そういうのも含めて人間なんだろうし、死にゆく中でそこを省みるチャーリーの姿に色々と考えさせられるものがあった。
画は地味だし展開も地味だけど、それでも心を鋭利な何かでジワジワ抉りつけてくるような、ハードな人間ドラマだった。