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ホワイトバード はじまりのワンダーのSのレビュー・感想・評価

5.0
今年一番の最高傑作。
絶対に絶対にみんなに観てほしい。

前作との繋がりがないという人が多いけれど、大いにある。

この繋がりにこそ、とても「意味」があると感じた。

歴史や過去は今に繋がり。
様々なことを教えくれる。

昔もあったことは今もある。
今もあることは昔もあった。

人間は学んで成長していける。


「あなたは退学してない」
「させられたの、ある少年をイジメて」

「深入りしない、優しくもしない」
「普通にする」

オギーを写真から消してしまったジュリアン…
あの時のジュリアンの軽率さと葛藤…

そんなジュリアンが、祖母が命懸けの"親切"と"勇気"と"愛"を持った少年[ジュリアン]のおかげであの暗い時代を生き抜いた話を聞くことにこそ「意味」がある。

それはジュリアンだけでなく、今を生きる私たちも同じように「意味」がある。

「暗い時代には小さな行動に人間らしさが出る」
いつでもその"人"をしっかりと知ること…
いつでも親切と勇気を…

「親切は愛と同じで永遠に人の心に残る」
絶対に絶対に絶対に…
忘れたくない言葉…


「ジュリアン?」って聞いたときのジュリアンの涙が忘れられない…

二人の空想の世界が美しくて涙が止まらなかった…

もう二度と絶対にあんなことは起こしてはいけない…

人をいじめたり、迫害したり、差別したりしてはいけない…

それには私たちが親切について考え、行動することが必要だ…

私もいつでも親切でいたい。
本当に素晴らしい映画だった。



[2回目鑑賞後レビュー]

戦争体験を語る映画はあるけど、
家族(孫や子ども)に実際に語るものは少ないし、
メッセージとして、
「戦争ってこんなに残酷だから絶対に繰り返してはいけない」
っていうものが多いと思う。

でもさ、
戦争はいけないとわかっても、
どうしたらいいのか、
どうするべきかわからない。

出来ることなんてあるのかと、
ニュースで残酷な映像を見ながら思う。

でも今作は、
おばあちゃんが暗い時代の体験から、
「親切にする」ことの大切さを教えてくれる。

今すぐに実践できる。

親切を繰り返していけば、
平和な世界が訪れるという希望をくれる。

まずは人に親切にする。

一人ひとりが行動すれば、
世界は確実に変わっていく。

そういう点でも、
とても今らしく新しくすごい映画だなーと思った。
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